三次 正月料理に「ワニ」新年の準備
12月31日 12時22分
広島県北部の正月料理に欠かせない食材で、地元では「ワニ」と呼ばれるサメを買い求めようと、三次市の店に地域の人たちが訪れ、新年を迎える準備を進めていました。
三次市など広島県北部の山間部では、物流が発達していなかったころほかの魚より傷みにくいとされるサメを、正月や祝い事の際に刺身にして食べる習慣がいまも残っています。
この地域ではサメのことを「ワニ」と呼んでいていて、三次市で食品や雑貨などを販売している藤田恒造さんの店では正月料理用の「ワニ」の入荷が最盛期を迎えています。
宮城県や和歌山県で水揚げされたサメが入荷し、藤田さんは包丁で手際よく刺身用に切り分けていました。
最近ではこの地域以外からの注文も入っているということです。
広島市から訪れて購入した庄原市出身の男性は、「小さい時からの習慣で食べています。刺身にして正月に食べます」と話していました。
藤田さんは「サメを生で食べるという独特の文化を大事にしたいという気持ちで頑張っています。これを食べることで笑顔になって、新しい年を迎えてもらいたいです」と話していました。
http://www.nhk.or.jp/hiroshima-news/20241231/4000028069.html