長崎の神社 境内に「シラス」まいて土地を清める伝統行事
12月29日 14時45分
新年を前に、長崎県長崎市の神社では、火山灰などからなる「シラス」を地面にまいて土地を清める伝統の「シラスまき」が行われました。
「シラスまき」は、火山灰などからなる土「シラス」を雪に見立てて庭一面にまいて土地を清め、新しい年の五穀豊じょうや無病息災を願う長崎市の伝統行事です。
60年ほど前までは一般の家庭でも行われていましたが、今ではほとんど見られなくなり、長崎市愛宕1丁目の愛宕神社が地域の伝統を受け継ごうと毎年行っています。
29日は、市内のシラス台地から採取したおよそ2トンのシラスが境内に用意されました。
氏子たちは、境内に落ちた枝や葉をほうきで掃いたあと、シラスをシャベルで隅々にまき、平らにならしていきました。
まいたばかりのシラスは湿り気があって灰色ですが、乾燥すると少しずつ白くなっていき、雪のように見えるということです。
愛宕神社の総代代表、出水洋一郎さん(76)は「地域の人たちの安全安心と五穀豊じょうを祈ってまきました。ことしは自然災害が多かったので、来年は穏やかな1年になってほしい」と話していました。
http://www.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/20241229/5060020090.html