諫早 卒業証書の和紙づくり 児童が地域の伝統受け継ぐ
01月23日 18時53分
かつて和紙づくりが盛んだった諫早市で、この春に卒業する小学6年生が、自分たちの卒業証書に使う手すきの和紙を作りました。
諫早市の小野地区では、和紙の原料になる「こうぞ」が多く自生していることなどから、かつては和紙づくりが盛んに行われ、旧小野中学校の生徒たちが、毎年、卒業証書用の手すきの和紙を作っていました。
過疎化による中学校の統廃合で、平成28年の卒業式を最後にこの伝統はいったん途絶えましたが、令和5年から隣にある諫早市立小野小学校の児童が引き継ぎました。
23日は、「紙すき場」があった旧諫早市立小野中学校の校舎で、この春、小学校を卒業する6年生5人が校章のすかしが入った和紙づくりに挑戦し、はじめに、大きなくしのような形をした「がんぜき」と呼ばれる道具で、「こうぞ」の繊維とのりを混ぜ合わせました。
そして、木の枠に網を張った道具を水槽につけて前後に傾けながら、紙の厚さが均等になるように紙をすいていきました。
参加した才木心春さんは、「すてきな卒業証書を作る小野の伝統はすごいと思いました。額に入れて大切に飾ります」と話していました。
和紙は、このあと陰干しにして、1月末にできあがり、3月14日の卒業式で児童に手渡されます。
http://www.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/20250123/5030023042.html